投資のためのデータサイエンス

個人の投資活動に役立つデータ分析にまつわる話題を綴ります。

2014-07-01から1ヶ月間の記事一覧

もっと知る統計:統計的検定(2)

前回の記事で例として示した1組と2組のテストの得点の分布を箱ひげ図で示すと以下のようになる。 この2つの分布のようすから見て、実務的に、分散が等しいと仮定することは問題ないであろう。 そこで、このデータについては、「分散が未知だが等しい場合の正…

もっと知る統計:統計的検定(1)

もっと知る統計:統計的検定(その1) 今回は、「一様最強力不偏検定」について整理したい。しかしそのためには、「仮説検定」についてひと通りおさらいする必要がある。 例として、ある学校における2つのクラス(各40名)の、同じテストの得点が以下の通りで…

もっと知る統計:デルタ法

もっと知る統計:デルタ法 統計についてひと通り復習していると、「デルタ法」について書かれている書籍が意外と少ないので探すのに苦労した。そのため今回はデルタ法についてまとめておきたいと思う。 尚、デルタ法は下に書かれているようにあくまで近似で…

身近な統計:株価と移動平均

身近な統計:株価と移動平均 本日のネット記事に、「移動平均線を見ればリーマンショックは回避できた!」というタイトルのものがあり、気になったのでチェックした。当方、米国のある業界の情報収集のモチベーションになるのではと思ってその業界数社の株は…

テーマパークとベストプラクティス

当方、13日~14日の1泊2日でディズニーランドへ行った(正確にはディズニーシーに行かされた)。だが自分の関心はもっぱらビジネス面である。 日本のレジャー施設市場は東京ディズニーリゾートの一人勝ち状態になって久しい。2013年度売上高もオリエンタルラ…

もっと知る統計:回帰の分散分析

前々回、前回と同じく、賃貸マンション家賃の変動要因分析結果の表を示す。今回は、掲載し忘れていた重相関係数Rの値も追加した。 今回はこの表の下段の部分の数値について説明する。大抵の統計ソフトウェアには回帰分析機能でこの分散分析の表も表示される…

もっと知る統計:回帰係数の平均と分散

前回までに取り上げた賃貸マンション家賃の分析結果を再掲する。 上の表で、「偏回帰係数」の右隣にある「標準誤差」はどのように計算されるのか?ここでは単回帰分析の場合について見てみよう。以下のように、結構込み入った式になる。これはbをεで表わして…

もっと知る統計:単回帰モデルの定式化(1)

もっと知る統計:単回帰モデルの定式化(1) 前回の記事で、下記の賃貸マンション適正家賃予測式の推定結果を紹介した。 ここでは、まず(偏)回帰係数の求め方について整理する。とりあえず基本となる、説明変数が1個だけの「単回帰分析」の場合を扱う。説明変…

身近な統計:賃貸マンション家賃の決定要因は?

身近な統計:賃貸マンションの家賃の決定要因は?(回帰分析1) 7月1日に新しい路線価が発表された。最近の我が家の周辺の人口動向を見ても、首都圏では都心部への一極集中が加速しているようである。 自分も昨年より不動産賃貸を始めた。いろいろ調べたり実…

もっと知る統計:カイ二乗分布(2)

今回は、前回の続きで、ガンマ分布の特性値からカイ二乗分布の特性値を求め、標準正規分布の二乗和がカイ二乗になることを、積率母関数の一致により示す。書いていて、重要な分布についてはその基本をしっかりおさえておくことは重要だと感じた。 ※数式の体…