投資のためのデータサイエンス

個人の投資活動に役立つデータ分析にまつわる話題を綴ります。

フィンテックで変わる金融サービス利用

1.フィンテックとは(いまさらだが)

週末に「フィンテック」に関する講座を受講した。フィンテックとは近年急速に発展しているIT・情報通信技術を利用して金融サービスに大きな変革をおよぼす動きの総称といえよう。フィンテックが扱う金融の分野は、決済, 送金, 融資・出資, 営業支援・財務管理, 投資アドバイス・資産管理, 保険、と広範囲に及ぶ。フィンテックの基盤技術は、ビットコインブロックチェーン, 人工知能(AI), クラウド, ビッグデータ、IoTなどである。特にビットコインブロックチェーンは、これまで国家への信用を基盤としていた通貨による取引の概念を分散型の元帳を基盤にするという根源的な変革であり、それだけでも関心を持っている方が多いであろう。元々の論文を書いたSatoshi Nakamotoとは未だにどこの誰であるか不明だという。しかしこの技術の広範な普及にはいろいろと課題もありそうである。

2.とりあえず消費者が使えるフィンテックサービスは

ひとつには資産運用のロボ・アドバイザーがある。最適なアセットアロケーション人工知能が自動的に行うとのことだが、ネットで調べると結構手数料もかかるようである。何より経済の動きを常にウォッチして投資をしようとするアクティブな投資家には向かない。

もう一つは「マネーフォワード」などの個人資産負債管理サービスで、入り口はスマホを利用した家計簿自動化サービスである。確かに日々の支出を一つ一つ記録し、エクセルに入力して集計するのはかなりの手間である。複数の金融機関の預金管理も手間である。自分はその手間を惜しまずコツコツ手作業でやっているが、エクセルのスキルと根気がないと無理である。家計簿自動化サービスは今後急速に普及するのではないか。

3.決済システムの変革は

現在日本における買い物等での決済手段は、現金以外にクレジットカードやデビットカードなどがあるが、どれも大元は銀行決済であり全銀協システムが握っている。それに対して中国のアリペイなどは銀行とは全く別の決済システムで、その使いやすさから爆発的に普及している。講座の後講師に質問したが、日本でも役所(金融庁)の指導もあり、全銀協システム以外の決済システムが今後浸透していくとのことである。