投資のためのデータサイエンス

個人の投資活動に役立つデータ分析にまつわる話題を綴ります。

テレビ放送は今後どうなる?

若者がテレビを見なくなったと最近よく言われる。最初のグラフを見ると、全世代でのテレビ視聴時間はあまり変化していないがやや下降傾向にも見える。一方で、2番めのグラフを見ると、平均テレビ視聴時間は、10代と60代では2.5倍もの差があることがわかる。テレビは老人メディアになりつつある。しかしシニア層は購買意欲はあまり旺盛でないため、より広告効果が期待できる若者向け番組も欠かせない。 近年の民放テレビは、有名人をスタジオに集めてトークをするだけという番組形態が非常に多く、私のようにもうウンザリで見る気がしないという人も多いだろう。私が仕事で頻繁に行った米国、あるいは最近短期語学滞在した豪州やNZではそのような形態の番組はほとんどない。ただNZでは自ら制作した番組は少なく、豪州制作の番組や海外ドラマが多い。制作費をあまりかけていないし広告収入もあまり期待していないように見える。年配のホストさんで毎晩テレビを見ていた人もいるが、最近滞在したお宅のホストさんは夜はPCを見ていた。 定額で動画が見放題の動画配信サービス草分けのNetflixは米国での加入者数がCATVと同等にまで伸びた。しかし同業他社や、YouTubeAmazonなど別形態の競争相手も多い。最近固定料金動画配信のhuluで大規模な接続障害が発生し、かなりの顧客が離脱した模様である。年配の世代にはTV受像機=TV放送という固定観念があるが、画質を問わなければTV受像機でネット動画もPC画面も見れる。日本ではTV放送しか見ない世代はしばらくマジョリティを保つであろうが、その後はTV放送局も今のような形態は保てないであろう。良質の番組のクリエーターであるジャーナリストやプロデューサーが何処を基盤として活動してくか、ということも問題になってくる。また日本ではTV受像機保有世帯はNHK受信料支払い義務があるが、NHKスクランブルをかけたペイテレビにすることは経済学者などから提案されている。利権と保守的な視聴者層に支えられているマスメディアが今後瓦解の道を歩むのか?すぐには変化しないであろうが、今後様々な変化が現実となるであろう。