投資のためのデータサイエンス

個人の投資活動に役立つデータ分析にまつわる話題を綴ります。

夏場の節電対策

猛暑の季節がやってきた。自宅にクーラーなどなかった時代を知っている世代としては、クーラーのありがたみを実感する。しかし家にいる間つけっぱなしでは電気代が跳ね上がること必至であるから、外気の取り入れや扇風機をうまく使いつつ凌ぐことになる。

電力の供給サイドからみた場合、原子力発電がこれだけ止まっている状態で、以前なら夏場の需給逼迫が心配されたところだが、重要側の省エネ技術の向上や電力市場自由化による供給力の増加で、その心配はなさそうである。

需要サイド、特に普通の生活者としてはどうするか?このアンケートでは、こまめな節電対策を意識的にやっている人が多い。やはり「無駄なお金を使わない」という節約意識が動機づけになっていると思われる。この回答では中位に位置するが、「エアコンを使わない」とりわけ「外出して涼しい建物の中で過ごす」は効果大であり、電気代節約という観点からは最優先でとるべき行動だろう。

家庭内電力使用で望まれるのは「みえる化」である。IoTの時代になり、各節電行動がどの位電気代の節約に結びついたかが定量的にわかることが望まれる。

もちろん省エネは設備面の効果の方が圧倒的に大きい。あるサイトによれば、最近のエアコンの電気代は20年前のエアコンより43%減とのことである。これは個人の行動としてみた場合は、NPV(正味現在価値)法によりエアコン買い替えを判断するのが合理的である。ただし、古いエアコンの故障率等も勘案すると適切な評価は意外と難しい。

電気代節約は必要だが、熱中症になったら元も子もないことはいうまでもない。