平日の格安ランチが増えている
近年、ディナーなら1万円以上するレストランで、あまり遜色のないランチが1500円以下で食べられる店が増えている。
安くて美味しい!銀座の高級店格安ランチ6選【1500円以下のグルメ】
最近、このような格安ランチのビジネスの視点からの解説を聞いた。
格安ランチのからくりは?
格安ランチを食べた人がその美味しさに感動して1万円以上するディナーを食べに行くか、というとまず行かない。ディナーでランチの10倍近い価値を感じることはありえないからである。ではこのような店はランチは赤字覚悟で仕方なく(諸般の事情により)提供しているのか?
実は、ランチについては、固定費(人件費、間接費、賃貸料、設備保守費など)をゼロとしている、つまりランチでは固定費を回収しないのだという。
格安ランチの管理会計的視点
これは管理会計として見ると、「原価企画による原価削減」に相当すると考えられる。原価企画とは、製品の企画, 設計, 開発段階を中心に、技術, 購買, 生産, 販売, 経理等組織横断的に原価を作り込み、原価低減と利益管理を図る活動である。レストランをランチ部門とディナー部門からなると考えた場合、ランチ部門が大赤字では企業経営になっていない。原価企画によって格安ランチを実現していると考えるべきであろう。
一消費者としては、格安ランチだけ食べに行く、というのがとるべき行動なのであるが、このようなビジネスの視点でものを考えることはビジネスパーソンにとってはとても重要である。