投資のためのデータサイエンス

個人の投資活動に役立つデータ分析にまつわる話題を綴ります。

身近な統計:ワールドカップ視聴率の精度は?

6月15日(日曜日)午前中に放映されたサッカーワールドカップ日本×コートジボワール戦の視聴率は、関東地区の瞬間視聴率が50%を超えたと報ぜられた。

TV番組の視聴率はTVをつけているかいないかに関係なく、TVを持っている世帯数が分母、視聴した世帯数が分子である。一時は本当に2軒に1軒はワールドカップ中継を見ていたことになる。

それでは、この50%という数値はどれほど正確なのか?視聴率調査のサンプルサイズはごく少ないことをご存知の方も多いであろう。実際ビデオリサーチ社のサイトによれば、関東・名古屋・関西地区のサンプルサイズは各々600である。統計的に推定値の精度を表す95%信頼区間は視聴率の値に依存し、視聴率50%の場合が最も大きく、プラスマイナス4.1%と書かれている。ここでは、その数値がどのように算出されるのか、(文献2)に基づき確認してみよう。

(文献2)中村隆英、新家健精、美添泰人、豊田敬著「経済統計入門」東京大学出版会

※数式の体裁を一部修正しました(2014/8/28)

比率標本調査r2