スプレッドシートによるデータアナリティクス(5) 統計解析アドインのインストール

Excelの関数にはさまざまな統計解析の機能が装備されています。例えば、データの平均を求める場合は=average(データセルの範囲)、データの標準偏差を求める場合は=stdev(データセルの範囲)により求まります。さらに、=linest()関数を用いれば回帰分析（単回帰分析,重回帰分析）を行うこともできます。これはGoogle スプレッドシートでも同じです。
しかし、例えば平均,標準偏差,最大値,最小値などのいくつかの基本統計量を一度に見たい場合には、関数を使うとすると、いくつかの関数を入力してさらにそれぞれの見出しも手入力しなければならず、手間がかかります。データセルの範囲さえ指定すれば、見たい統計指標がまとめて表示されるような機能があれば便利です。
このような機能拡張のために、Excelには後からオプションで追加できる「アドイン」が無料で利用可能になっています。ユーザは自分のExcelに「分析ツール」というアドインをインストールすれば、基本統計量,相関係数行列,回帰分析などを手軽にExcel上で行うことができます。
Google スプレッドシートもさまざまな機能拡張のための「アドオン」をインストールして利用できます。Excelの「分析ツール」に対応するアドオンは"XLMiner Analysis Toolpak"というものです。これはサードパーティー製品ですが無料で利用できます。機能はほぼExcelの「分析ツール」アドインを踏襲しているようです。ただし英語表記のみです。
尚、Excel内でさらに本格的な統計解析を行いたい場合には、「エクセル統計」というパッケージ商品が発売されています。近年ではPythonやRなどの高度な統計解析にも対応する基本無料の言語が利用可能ですが、Excel内で分析を完結させることは、結果の迅速なプレゼンテーションなどの点においてもメリットがあります。